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フクを招くロウ

先日、ちょっとフォーマルに招福楼 東京店へ行ってきました。

場所は丸ビルの36階。一度は名前を聞いたことがある有名店のブランチが軒を連ねます。

本店は滋賀県の八日市にある名料亭で、お食事のお値段も21,000円から。「これに税・サービス料がプラスされて、お酒も意外とたくさん飲んじゃったりしたら…」と考えただけで私のようなインチキフードスタイリストには敷居が高いお店。

でも、丸ビル店ではちょっとカジュアルな風流会席が12,600円でいただけるのです。

お店に伺うと、お姉さん方がささっ迎え出てくださり、テキパキと応対してくださいます。お姉さんに言われるがまま、靴を脱いで預けると、これまたささっとお部屋まで案内してくださいます。

そして、お部屋に通されてビックリギョウテン。

ご主人がお茶室をイメージしてデザインされたという個室はもちろん畳のお部屋。その畳部屋の両脇に座椅子が置いてあり、その前に足が下ろせる長方形スペースがポッカリ開いているのです。

【テーブルなしの掘りごたつ畳バージョン?】といったカンジ。

とりあえず、穴の中にスッポリ落ち着くとお姉さんがテーブル代わりのちょっと高めのお膳を運んできてくださいます。これがテーブル代わりになるようです。ちょっと低いけど。

まずはあられ湯から始まり、由緒正しく先付、座付、おしのぎ…と進んで行くのかと思ったら、そうでもないらしいです。キホンは懐石スタイルですがかなりフュージョン風味がきいてます

かれこれ30年以上お茶を習い続ける稲井憲子(母:59歳)も「茶懐石風…かしら?」とポツリつぶやいておりました。

先付と思われる舞茸と蟹、ホウレン草の酢の物はお酢がまろやかで菊の花の彩り美しい一品。おしのぎの飯蒸しは柴漬けがアクセントですが、何とも言えずほっこりできるお味。

お造りは鮪に石鯛と一般的ですが、盛り付けは繊細。ツマとしてあまりお目にかからないイワタケが添えてあります。

八寸は柿の胡麻和え、おなます、鰆の西京焼き、ゆり根と銀杏のかき揚げ、とんぶりと雲丹の和え物、味噌漬け卵黄をサーモンに巻いたものなどなど目にもアザヤカ。一品一品が日本酒を美味しくいただけるお味にしてあります。

こちらのしんじょうは「これぞしんじょう。」と思わせる絶妙な食感。蕪の炊き合わせは出汁がかなりきいてます。でも、味のメリハリがあってこれもまた良しです。

お食事には大きな梅干がどーんとのったお茶漬けがでて、これまたビックリギョウテン。

そういえば、箸休めでなめこおろし蕎麦もでたりして…かなりマンプク。

お菓子は栗の生菓子。最近の由緒正しい栗きんとんはパサパサしていて、個人的にちょっと寂しい思いをしていました。でもこちらのお菓子はマロングラッセ並みのねっとり感。栗好きにはたまりません。

水菓子はグレープフルーツのゼリーにめずらしい桃太郎ぶどう。本当に桃の形をしているぶどうの粒が何ともカワイイ。

で、hanaの招福楼 東京店の星の数 【★★★★☆】

とにかくお料理は目にも美味しく、お味はもちろんマチガイナイです。さすが老舗のカンロク。

でも、【テーブルなしの掘りごたつ畳バージョン】はあまりにもつらかった…。

折角の和やかなお食事の席で、「お酒でも注ぎに行こうかな。」と思っても穴から出ないと動けない。

同じお部屋の向かいに座っている方との距離より、お隣のお部屋の方との距離が近いので、同じお部屋の会話が聞きづらくて、反対に隣のお部屋の会話が丸聞こえ。

しんとしているよりはいいのですが、お互いの声が聞き取りにくく、相乗効果でどんどん声が大きくなり、「招福楼まるごと宴会中?」というカンジです。

お姉さんのスバラシイサービスには脱帽ではありますが、人数分のこれまたすごい品数をだしてひいて、だしてひいて、の作業が慌しく感じてしまいます。何だか落ち着けなくて残念。これもやっぱりフシギなお部屋のつくりから生み出される要らない産物。

と、いろいろナマイキなことを申しましても、お料理はやっぱり素晴らしかった。

キバツなお店のデザインも丸ビルに出店したからこそなのねと今更ながらに自分自身を納得させてみる。昔ながらのしっかりしたオシゴトといろんな意味でちょっとアンバランスなインテリアデザインのフュージョン。

こういう試みができるって、やっぱり東京っておもしろいと思う今日この頃です。


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