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デビルの舌

世界的に空前の日本食ブームな今日この頃。

ブームというよりはある程度定着してきたのかなという気がします。

もちろん海外で真っ当な和食を食べることは難しく、まだまだ【日本食スタイル】の定着という感じ。

しかし、さかのぼる事16年前。

私が花の高校生活を送っていたNY州の片田舎で「日本食」と言うと

「日本食ってスシとか言って生の魚でしょー。気持ち悪ーい。」

なんて言われて敬遠される時代でした。

でも、私のアメリカの育ての親であるサリーママとボブパパはなぜかスシ好き。

KAMIKAZEと書いたハチマキを締めて、よくカリフォルニアロールを作ってくれました。

この時点で「小ばかにされてる?」と思いがちですが、ママもパパも至って真剣。

炊飯器を開けると炊きあがったご飯の上にドロドロに溶けた海苔を発見したので何事かと聞いてみると

「だって、seaweedを入れるって書いてあるし…」

そう、実は昆布と海苔を勘違いしてしまっているわけですが、当時の料理本には【昆布・若布・海苔】を【kelp・seaweed・laver】なんて書き分けるセンスはなく、すべてが【seaweed=海草】で終了。

何だか、笑うに笑えない感がありました。

あれから16年。

和の食材もいろんな英訳をつけてもらい、中にはそのままの呼び名で通るものもあります。

最近、英語で料理講師などやらせて頂いていますが、しめじもshimeji mushroomで通せるし、ひじきもhijiki seaweedで通せちゃうしで日本食ブームバンザイです。

ですが、こんにゃくだけはなぜかdevil's tongue、直訳すると【悪魔の舌】なんて呼ばれています。

そんなおどろおどろしい呼び名だけでは飽き足らずelephant foot【象の足】なんてものもあり、ひどい言われようです。

こんにゃくラバーとしては「あのべローンとした感じがいいのに~」とひとり憤慨。

がしかし、よくよく調べてみるとどうやら【悪魔の舌】はこんにゃくの花のことを、【象の足】はこんにゃくの根の部分を指しているらしくこんにゃくそのものの形状とは関係ない様子。

こんにゃくのべローンな感じにすっかり【悪魔の舌】をイメージしてしまい、今度はひとり勘違い。

ごめんよ、こんにゃく。

そんなこんにゃくをリスペクトしつつ、今日はおでんを食べようと思います。

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カイークパスタ

3年前の今頃、私は北キプロスの首都であるニコシアにお菓子留学をしておりました。

先日、フードコンサルタントの方とお話をしていたら、ふとしたことからキプロスの話になり、

「じゃぁ、ちょっとキプロスの写真送ってもらえるかな?」

とお願いされてみました。

「どこだったっけ…」

と思って探してみると、膨大な数のデータが2枚のCD-ROMに収められていてびっくりぎょうてん。

当時、お友達のお店のメルマガに連載させてもらっていた【HanaのキプロスCOOKING紀行】なるコラムまで発見してこれまたひとり驚愕。

ちょっと懐かしいので、キプロスのお菓子のご紹介などしてみようかと思います。

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 「カイークパスタと申します。」




北キプロスの代表的なお菓子でカイークパスタ(Kayrk pasta)と言います。トルコ語でカイークは【ボート】、そしてパスタは【お菓子】という意味なので、【ボート型の焼き菓子】というところでしょうか。ナッツの国キプロスならでは、たっぷりのアーモンドプードルが使われています。

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 「マジパンでーす。」



今まで何度となくヨーロッパ各国でマジパン(badem ezmesi)を食してきましたが、実はあまりお近づきになりたくない味…。でも、このマジパンは違うんです。収穫したばかりのアーモンドの殻を砕き、お湯でサッとボイルして渋皮をむきます。それをすぐにペーストにして作っていくので、アーモンド特有の臭みがなく、それでいて風味と香りが素晴らしい極上の一品です。

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 「かなりおめでたいバスティックです。」




バスティック(bastic)というこのお菓子。実はウェディング用クッキーです。日本でいう紅白饅頭的なかなりおめでたい意味合いを持ちます。こちらもアーモンドプードル100%で焼きっぱなしのマカロン風。

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 「知名度はきっとNO.1のバックラヴァです。」




中近東のメジャーなお菓子バックラヴァ(baklava)です。パイ生地をたっぷりのバターで焼き上げ、焼き上がりに型からあふれるほどのシロップを…と聞いただけで血糖値が一気に上がりそうですが、かなりの技術を要するお菓子でもあります。幾重にも重なった職人技のパイ生地に感動。

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 「来ましたよー、エクメクカダイフです。」




ビッグサイズのパンをたっぷりのシロップに浸したエクメクカダイフ(ekmek kadayif)です。
(詳しくはエクメクカダイフ参照)

焼き菓子には必ずナッツが使われて、それ以外はシロップに浸っているという何だかわかりやすいようなそうでもないようなラインアップ。

ホントにスローな国なので、スイーツにも華やかさはないのですがシンプルに美味しい。

何とか、日本でも同じ味を出そうとお気に入りのカイークパスタを何度か試作してみましたがどうしても同じ味にはならず。

素材はもちろんのこと、その土地の気候や風土も味に関係してくるんだなと改めて感じました。

日本でも美味しく食べられるカイークパスタ。

諦めずにもうちょっと頑張ってみようと思います。

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